【After Effects】第2回:無料プラグイン『ORB』の使い方を学びながら地球に雲を作ろう- Video Copilot

無料プラグイン『ORB』の使い方を学びながら地球に雲を作ろう記事のアイキャッチ

Video Copilot公式ORBチュートリアル動画を参考にしてしています。

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Video Copilot公式ORBチュートリアル動画

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どうも、YUです。

無料プラグイン『ORB』は、解説すると長くなるため4回に分けて掲載します。

第2回は、ORBプラグインを使ってリアルな雲を作る方法の解説です。

『とりあえず作りたい!!』という方のために、各STEPの最初に操作方法を掲載しています。

プロパティやエフェクトの機能を詳しく知りたい方は、アコーディオンをクリックして内容を確認してください。※同記事内で解説したものは再度解説しませんのでご了承ください。

この記事はこんな人におすすめ
  • 無料プラグイン『ORB』の使い方を知りたい
  • 地球に雲を追加したい
  • リアルな雲を再現したい

第1回で地球を作成することができたと思いますが、地球には雲が必要ですよね。

今回は、雲テクスチャを使って地球にリアルな雲を追加していきます。

さらに、After Effectsに標準搭載されているエフェクトを使って雲をブラッシュアップする方法も解説するので、ぜひ見ていってください。

After Effectのバージョンは24.1、ORBのバージョンは1.0.3を使用しています。

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目次

地球に雲を追加しよう

公式ホームページでダウンロードした雲テクスチャを使って、地球に雲を追加していきましょう。

STEP1:雲のテクスチャを読み込む

ORB公式ページまたはFlashbackでダウンロードした雲テクスチャー(Earth_Clouds_6K.jpg)をAfter Effectsに読み込ませてください。

※第1回目で使用した地球テクスチャと一緒のフォルダに入っています。

雲のテクスチャを読み込む

次に、雲テクスチャをタイムラインパネルにドラッグ&ドロップして、コンポジションに追加します。

作業の邪魔になるので左にあるをクリックして、読み込んだテクスチャを非表示にしておきましょう。

雲のテクスチャをタイムラインパネルにドラッグ&ドロップ

STEP2:雲を作るための平面レイヤー(雲)を作成

雲を作るための平面レイヤー(雲)を作成してください。

第1回で地球を作った時と同じ設定にしましょう。

雲を作るための平面レイヤーを作成

STEP3:平面レイヤー(雲)にORBを適用

エフェクト&プリセットパネルからORBプラグインを検索して、先ほどの作成した平面レイヤー(雲)にORBプラグインを適用してください。

エフェクト&プリセットからORBを検索
平面レイヤー(雲)にORBプラグインを適用

適用するとコンポジションパネルに白い球体が生成されます。

白い球体が表示されない場合はレイヤーの順番が違う可能性が高いので、平面レイヤー(地球)より上位にしておきましょう。

白い球体が追加

STEP4:平面レイヤー(雲)に適用したORBの『Maps』に雲テクスチャを設定

エフェクトコントロールパネルでORBのMapsプロパティにある『Diffuse』と『Bump』に雲テクスチャを設定してください。

『Bump』に雲テクスチャを設定する理由は、凹凸のある雲が表現するためです。

DiffuseとBumpに雲テクスチャを設定

設定すると球体に凹凸のある雲が追加されます。

球体に雲が追加

しかし、このままだと地球が表示されなくなります。

なぜかというと、ダウンロードしたテクスチャにはアルファチャンネル(透過設定)がないためです。

次のSTEPで『抽出』というエフェクトを適用してアルファチャンネルを設定していきます。

STEP5:雲のテクスチャに『抽出』エフェクトを適用

雲テクスチャを編集しやすくするためにプリコンポーズしてください。

雲のテクスチャをタイムラインパネルにドラッグ&ドロップ

設定は『すべての属性を「コンポジット名」に残す』にしておきましょう。

雲のテクスチャをプリコンポーズ

プリコンポーズすると、コンポジションパネルにアルファチャンネルがない雲テクスチャが表示されます。

白い部分が雲で、黒い部分は何もない部分です。

アルファチャンネルがない雲テクスチャ

エフェクト&プリセットパネルから抽出を検索して、雲テクスチャに抽出を適用してください。

エフェクト&プリセットから抽出を検索
プリコンポーズされた雲テクスチャ

エフェクトコントロールパネルから抽出の『ブラックポイント』と『ブラックの柔らかさ』を変更しましょう。

今回、『ブラックポイント』と『ブラックの柔らかさ』の両方を値を『200』にしました。

雲テクスチャに適用した抽出のプロパティを変更

変更すると黒い部分が透明になり、白い雲の部分だけが抽出されます。

雲だけが抽出された雲テクスチャ

地球に雲が表示されていれば完了です。

雲のある地球

これだけでもかなりリアルな雲に見えますが、カメラを近づけるとまだ少し違和感があるので、次の章でもっとリアルな雲になるように設定していきます。

ここからは設定する項目が多くなるので、そこまでリアルな雲がいらない方はこの章で終了しても構いません。

雲をもっとリアルにしよう

雲を追加しただけだと立体感がなくのっぺりした雲になってしまうので、ORBのプロパティ変更とAfter Effectsの標準エフェクトを適用してさらにブラッシュアップしましょう。

STEP1:平面レイヤー(雲)に適用したORBの『Glossiness』と『Bump Falloff』を変更

平面レイヤー(雲)に適用したORBのMaterialプロパティから『Glossiness』とMapsプロパティから『Bump Falloff』を変更してください。

今回、『Glossiness』の数値を『0.10』、『Bump Falloff』の数値を『0.93』に変更しました。

平面レイヤー(雲)のGlossinessを0.10に変更
平面レイヤー(雲)のBump Falloffを0.93に変更

変更すると雲に対する光の反射と影の落ちる範囲が調整されます。

GlossinessとBump Falloff変更後の地球
Glossinessとは

雲に反射する光沢度合いを調整できるプロパティです。

数値が上がるほど光沢が強くなります。

Bump Falloffとは

雲に落ちる影の範囲を調節できるプロパティです。

数値が上がるほど影の落ちる範囲を広くできます。

STEP2:雲テクスチャに『色かぶり補正』エフェクトを適用

エフェクト&プリセットパネルから『色かぶり補正』エフェクトを検索して、雲テクスチャに適用してください。

※After Effectsのバージョンが古い方は『色かぶり補正』が『色合い』になります

エフェクト&プリセットから色かぶり補正を検索
プリコンポーズされた雲テクスチャ

『ブラックのマップ』の色をカラーピッカーで『少し薄い青色』に変更しましょう。

今回、色のカラーコードを『9CB4D3』に変更しました。

ブラックのマップの色を少し薄い青色に変更

変更すると雲の少し白くなり、量も増えます。

色かぶり補正を適用後の地球
色かぶり補正(色合い)とは

全体の色合いを調整するエフェクトです。

画像などを2色のカラーにしたい場合などによく使われます。

プロパティ詳細
ブラックマップ輝度の黒い部分を指定した色に変更
ホワイトマップ輝度の白い部分を指定した色に変更
色合いの量指定した色の強さを調整
色の効果ブラックマップとホワイトマップの色を交換

STEP3:平面レイヤー(雲)に『トーンカーブ』エフェクトを適用

エフェクト&プリセットパネルから『トーンカーブ』エフェクトを検索して、平面レイヤー(雲)に適用してください。

エフェクト&プリセットからトーンカーブを検索
平面レイヤー(雲)

『トーンカーブ』のチャンネルを『アルファ』に変更して、グラフを下の画像のようなS字に編集しましょう。

トーンカーブのチャンネルをアルファに変更してグラフを編集

変更すると雲の薄い部分がなくなり、量が減ります。

トーンカーブを変更することで、雲の量を調節できますので適宜変更してください。

トーンカーブを適用後の地球
トーンカーブとは

コントラストを調整できるエフェクトです。

画像などのコントラストを変更できます。

プロパティ詳細
チャンネルRGB、アルファの変更したいチャンネルを設定
トーンカーブグラフを編集してコントラストを調整

雲に影を追加しよう

雲の影を地球に落とすことで、さらに現実味のある雲になります。

STEP1:平面レイヤー(雲)を複製して影を作るための平面レイヤーに転用

平面レイヤー(雲)を選択してからCTRLDを押して、平面レイヤー(雲)を複製してください。

影を作るための平面レイヤーに転用するので、分かりやすくするために複製したレイヤーの名前を変更しておきましょう。

複製したレイヤーを影を作るための平面レイヤーに転用

STEP2:平面レイヤー(雲)に適用したORBの『Radius』を変更

平面レイヤー(雲)に適用されているORBの『Radius』を変更してください。

今回は、『Radius』を『202.0』に変更しました。

ORBのRadiusを202に変更

サイズ大きくする理由は、雲が浮いて見せるようにするためです。

変更するとブラーがかかったような表現になり、雲が少し大きくなります。

ORBのRadius変更後の地球
Radiusとは

球体のサイズを変更するプロパティです。

数値を上げるほど球体のサイズが大きくなります。

STEP3:平面レイヤー(影)に『色かぶり補正』エフェクトを適用

エフェクト&プリセットパネルから『色かぶり補正』エフェクトをを検索して、平面レイヤー(影)に適用してください。

エフェクト&プリセットから色かぶり補正を検索
複製したレイヤーを影を作るための平面レイヤーに転用

『ホワイトのマップ』の色をカラーピッカーで『黒色』に変更しましょう。

ホワイトのマップの色を黒色に変更

変更すると影の色が白から黒に変更されます。

色かぶり補正を適用後の雲の影

STEP4:平面レイヤー(影)に高速ボックスブラーを適用

エフェクト&プリセットパネルから『高速ボックスブラー』エフェクトを検索して、平面レイヤー(影)に適用してください。

エフェクト&プリセットから高速ボックスブラーを検索
複製したレイヤーを影を作るための平面レイヤーに転用

『高速ボックスブラー』にある『ブラーの半径』を数値を上げるとブラーがかかり、影のぼかしが強くなります。

今回は、『ブラーの半径』を『2.0』に変更しました。

高速ボックスブラーにあるブラーの半径を2.0に変更

変更すると影がぼやけてよりリアルな表現になります。

高速ボックスブラー適用後の雲の影
高速ボックスブラーとは

レイヤーにブラーを適用するエフェクトです。

画像などをぼかす時に使われます。

こちらのブラーを使うことでブラー処理を高速にすることが可能です

プロパティ詳細
ブラーの半径ブラーの大きさを変更
繰り返しブラーを繰り返す回数を変更
ブラーの方向ブラーの方向を変更
エッジピクセルを繰り返すチェックをいれることでレイヤーの外側にもブラーを適用

STEP5:平面レイヤー(影)に適用したトーンカーブを変更

最後に、平面レイヤー(影)に適用したトーンカーブを変更してください。

『トーンカーブ』のチャンネルを『アルファ』に変更して、グラフを下の画像のように編集しましょう。

トーンカーブのチャンネルをアルファに変更してグラフを編集

変更すると影の濃さと量が減ります。

トーンカーブを適用後の雲の影

かなりリアルな地球に近づいてきたのではないでしょうか。

すべて設定後の雲

Tips:雲と影をもう少しリアルにしよう

こちらは必須ではありませんが、やっておくとよりリアルに見えるかもしれません。

平面レイヤー(雲・影)に適用したORBの『Edge Feather』『Edge Shrink』を変更

平面レイヤー(雲・影)に適用したORBのMaterialプロパティからAdvanced Optionsを展開して、『Edge Feather』と『Edge Shrink』の数値を変更してください。

今回、『Edge Feather』を『0.10』と『Edge Shrink』を『0.05』に変更します。

Edge FeatherとEdge Shrinkの数値を変更

変更すると地球の端の部分にある雲と影がぼやけて薄くなります。

Edge FeatherとEdge Shrink適用後の雲と影
Edge Feather

球体の端を自然に溶け込ませてぼかすプロパティです。

数値を上げるとぼかしが強くなります。

Edge Shrink

球体のエッジを内側に縮小させるプロパティです。

数値を上げると縮小が大きくなります。


以上で、第2回目の解説は終わりです。

次回は、もやを追加して地球の光が当たっている部分を青くする方法を解説します。

まとめ

第2回は、ORBプラグインを使ってリアルな雲を作る方法の解説でした。

最後に、今回のおさらいです。

『ORB』は、テクスチャを適用するだけで誰でも簡単に地球や惑星を作ることができるプラグインです。

雲のテクスチャを用意すれば、地球にリアルな雲を簡単に配置することができます。

ORBで地球や惑星を作成して、SFチックなかっこいい映像を作ってみましょう。

最後まで記事をご覧いただきありがとうございました。

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