【After Effects】グレイン(除去)を使って映像のノイズを消してみよう
どうも、YuNiです。
今回は、After Effectsのグレインを使って映像のノイズを消す方法を解説します。
- 標準機能だけで映像のノイズを消したい
- グレイン(除去)の使い方を知りたい
せっかく撮った映像にノイズがはいってしまったことはないですか。
お手軽に消したいけど、有料のプラグインは高いし、使う頻度もそこまで多くないから勿体ないと感じている方は多いと思います。
そんな時は、After Effectsの標準搭載されているグレインというエフェクト機能を活用してみましょう使ってみましょう。
グレインを使えば、追加費用なしで映像のノイズを手軽に軽減することができます。
この記事では、前半でグレイン(ノイズ除去)の使い方を解説し、後半で各種プロパティについて解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
使い方を覚えて、ノイズの少ない動画を目指しましょう。
グレイン(除去)とは
グレイン除去は、映像のノイズ(フィルムグレインやデジタルノイズなど)を軽減するためのエフェクト機能です。
使い方はシンプルで、パラメータを調整するだけでノイズの程度をコントロールできます。
ただし、強くかけすぎると映像が不自然になることもあるので、プレビューを確認しながら最適な設定を見つけましょう。
グレイン(除去)の使い方
グレイン(除去)の使い方を、以下の2つのステップに分けて解説します。
グレイン(除去)を適用
以下のタブを切り替えると、各操作方法を確認できます。
メニューバーからエフェクト→ノイズ&グレイン→グレイン(除去)を選択してください。
グレイン(除去)適用するだけでも、ノイズをある程度消すことができます。
だた、グレイン(除去)を適用するだけだと、映像がのっぺりとしてしまうので調整が必要です。
グレイン(除去)のプロパティを調整
グレイン(除去)を適用した後は、プロパティを調整して好みの映像にしましょう。
今回は、ノイズリダクションにあるノイズリダクションを1.5、パスを4、微調整のあるテクスチャーを0.3、アンシャープマスクにある量を1.5に調整して、以下の画像のようにノイズを軽減させました。
あくまでも、この映像素材での設定です。
使用する映像素材に合わせて、プロパティを変更しましょう。
詳しいプロパティについては、次の見出しだ解説するので、知りたい方はご覧ください。
グレイン(除去)のプロパティ
基本的には、以下のパラメータを中心に変更するだけで、大まかな調整が可能です。
表示モードとプレビュー範囲に関しては、ノイズ除去にはあまり関係がないので飛ばしても構いません。
グレイン(除去) | 詳細 |
---|---|
表示モード | 適用したグレイン除去の結果を表示する範囲を設定できます |
プレビュー範囲※プレビューを選択したときのみ | プレビューの範囲を変更できます |
ノイズリダクション | ノイズ除去の精度や強度を調整できます |
微調整 | ノイズ除去の精度や強度を微調整できます |
アンシャープマスク | ぼけた部分をくっきりさせることができます |
表示モード
表示モードは、グレインのかかり具合やノイズパターンを確認しながら効率良く調整するために用意された機能です。
最終的な映像だけでなく、グレインだけを表示したり、プレビュー領域を限定したりといった使い分けを行うことで、よりスムーズに作業を進めることができます。
基本的に、プレビューか最終出力で大丈夫です。
元素材と比較してノイズの適用差を確認したい場合や、PCへの負荷を抑えたい場合にはプレビューを、最終的に書き出す映像をチェックしたい場合には最終出力を使用して、切り替えながら作業しましょう。
表示モードは4つあるので、詳細は以下のテーブルで確認してください。
表示モード | 詳細 |
---|---|
プレビュー | 指定したプレビュー領域だけを処理してノイズ/グレインを確認できるモードです |
ノイズサンプル | ノイズ(グレイン)パターンを視覚的に確認できるモードです |
描画マット | ノイズ・グレインのブレンド具合をマット(白黒情報)として確認するモードです |
最終出力 | 適用したノイズ・グレイン映像を表示するモードです |
プレビュー範囲
表示モードで「プレビュー」を選択すると、コンポジションに白い四角の枠が表示されます。
この枠がプレビュー範囲で、位置やサイズを調整でき、指定した領域だけにエフェクト処理することが可能です。
ノイズリダクション
ノイズリダクションは、ノイズ除去の度合いを調整する機能です。
主に、ノイズリダクションとパスを調整します。
この記事ではノイズリダクションを1.5、パスを4に設定していますが、ノイズリダクションの設定を変更するだけでも、ノイズをかなり低減可能です。
詳細に関しては、以下のテーブルで確認してください。
ノイズリダクション | 詳細 |
---|---|
ノイズリダクション | ノイズ除去の精度を調整できます。 |
パス | 検出可能なノイズ半径の最大値を設定できます。 |
ノイズリダクションは、数値を上げるほどノイズを抑えられますが、その分映像がのっぺりしてしまうため、最適な値を見つけることが大切です。
パスは、数値を上げると粒子の大きいノイズを除去できます。
しかし、最適なパス数を適用したら、以降はパスを追加しても効果は得られないので、レンダリングに時間がかかる場合は、パス数を減らしましょう。
微調整
主に、クロマ抑制とテクスチャを調整します。
今回は、クロマ抑制はほぼ変化がなかったため、テクスチャーのみ数値を変更しました。
詳細に関しては、以下のテーブルで確認してください。
微調整 | 詳細 |
---|---|
クロマ抑制 | クロマノイズ(色ノイズ)を軽減することができます |
テクスチャー | 映像のディテールや質感を残しながらノイズを低減することができます |
クロマ抑制は、ノイズがカラフルの場合に数値を上げることでクロマノイズを除去できますが、色の鮮やかさが失われる可能があるので注意しましょう。
テクスチャは、数値を下げるとノイズが減りますが映像がのっぺりしますが、上げると映像のディテールや質感を保てますがノイズも多めになります。
アンシャープマスク
アンシャープマスクは、映像の輪郭(エッジ)を強調して、全体をくっきり見せる機能です。
アンシャープマスクの量を設定するだけで、かなりのっぺり感がなくなります。
数値を上げることで、ノイズ除去で失われたシャープネスを復元できますが、数値を上げすぎると逆にノイズが発生していますので注意しましょう。
以上で、解説を終わります。
まとめ
After Effectsのグレイン(除去)を使って、映像のノイズを消す方法を解説しました。
グレイン(除去)は、映像内のノイズを解析・除去して、よりクリアな映像に仕上げるためのエフェクト機能です。
使い方はとても簡単で、ノイズ除去をかけたい映像にエフェクトを適用するだけでノイズ除去ができます。
さらにノイズリダクションや微調整、アンシャープマスクなどの設定を調整することで、映像の質感を保ちつつクリアに仕上げることも可能です。
After Effects のグレイン(除去)機能を活用して、よりきれいな映像を目指しましょう。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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