Premiere Proの自動文字起こし機能で簡単に字幕を入れる方法
どうも、YUです。
今回は、Premiere Proの自動文字起こし機能で簡単に字幕を入れる方法を解説します。
- 自動文字起こし機能を使ってみたい・興味がある
- 手動でキャプション(テロップ)を入れていて、動画編集でかなりの時間を費やしている
動画制作者の多くの方は、キャプションを入れる作業にかかる時間に悩まされていると思います。
自動文字起こし機能は、動画編集でキャプションを入れる作業にかかる時間を大幅に削減してくれる革命的な機能です。
操作も簡単なので、ぜひ使ってみましょう。
自動文字起こしの便利機能を知りたい方は、下記の記事を参照してください
自動文字起こし機能の使い方
2023年5月のアップデートで文字起こしベースの編集機能というものが搭載されて、テロップ作業がさらに快適・高機能化しました。
文字おこしベースの編集機能は、ファイルにある音声を自動で解析して文字起こしを行い、テキストを編集することで動画の編集と同時に進めることができる機能です。
テキストはタイムラインにあるクリップと関連付けされているので、テキストをカットしたりペーストすることで、動画のカットや位置変更などが自動的に行われます。
まずは、自動文字起こしの基本的な使い方から解説します。
事前準備
編集タブから環境設定を開きます。
環境設定の左の欄にある文字起こしをクリックして、自動文字起こしと文字起こし言語の設定を変更します。
自動文字起こし
自動文字起こし欄の中にある、『クリップを自動文字起こし』にチェックを入れます。
文字起こし設定を、『読み込まれたすべてのクリップを自動文字起こし』もしくは、『シーケンスのクリップのみを自動文字起こし』のどちらかを設定します。
私は大量のファイルを読み込んだ時にフリーズを避けるために、『シーケンスのクリップのみを自動文字起こし』にしています。
- 読み込まれたすべてのクリップを自動文字起こし
-
ファイルを読み込んだ段階でバックグラウンドで文字起こしが実行されます。
- シーケンスのクリップのみを自動文字起こし
-
シーケンスにファイルを読み込んだ時に文字起こしが実行されます。
スピーカーのラベル付けを、『はい、スピーカーを区別します』もしくは、『いいえ、スピーカーを区別しません』のどちらかを設定します。
基本的には、『はい、スピーカーを区別します』を選択して大丈夫です。
- はい、スピーカーを区別します
-
声を判別して自動的にスピーカーの名前を区別します。
- いいえ、、スピーカーを区別しません
-
スピーカーの名前がすべて不明と表示されます。
文字起こし言語
文字起こし言語欄にある『言語の自動検出を有効にする』にチェックを入れます。
日本語バージョンのPremiere Proをインストールしている場合は、デフォルトで日本語になっていると思います。
英語や中国などを使用したい場合は、適宜変更してください。
基本的な使い方
文字起こしからキャプションの編集方法まで解説します。
キャプションの編集をしない場合は、文字起こしからキャプションの作成まで進めてください。
文字起こし
ウィンドウタブから『テキスト』をクリックして、テキストパネルを表示させます。
テキストパネルが表示されたら、『文字起こし』タブをクリックします。
読み込んだファイルをタイムラインパネルにドラッグ&ドロップすると、自動的に文字起こしが開始されます。
自動読み込みを設定していない場合は、『文字起こし開始』ボタンを押すと文字起こしが開始されます。
テキストを編集
テロップを作成する前に、誤字の訂正やカタカナからアルファベットの変換などを事前にしておきます。
自動文字起こしの精度はかなり高いですが、細かい調整などは手入力で行います。
ペンアイコンをクリックまたは、訂正したい箇所のテキストをダブルクリックすることで、テキストボックスから変更することができます。
キャプションの作成
テキストパネルからキャプションタブをクリックします。
文字起こしからキャプションを作成ボタンを押すと、キャプションの作成ウィンドウが表示されるので設定します。
変更設定は、『スタイル』、『1行の最大文字数』、『最短のでデュレーション(秒)』、『キャプション間の間隔(フレーム)』、『行数』の5つです。
プリセットと形式、ストリーミングについては、変更しなくても大丈夫です。
設定が完了したら、キャプションの作成を押します。
- スタイル
-
キャプションのスタイル(デザイン)を保存している場合は、
- 一行の最大文字数
-
各キャプションで1行に表示するの最大文字数を設定します。
- 最短のでデュレーション(秒)
-
各キャプションを表示させておく最短の秒数を設定します。
- キャプション間の間隔(フレーム)
-
キャプション間の間隔を設定します。
- 行数
-
キャプションを1行か2行で表示を設定します
テキストパネルのキャプション欄に、テキストが生成されていれば完了です。
完了するとタイムラインパネルにサブタイトルのトラックとキャプションのクリップが追加され、プログラムパネルにはキャプションが表示されます。
キャプションのテキストと声に合わせて、自動的にクリップが作成されるため
誤字の訂正やテキストの区切りに変更がない場合、これで完了になります。
キャプションの編集や装飾などをしたい場合は、次に進みます。
キャプションプリセットと形式について
基本的に変更しなくても大丈夫です。
プリセット&形式 | 詳細 |
---|---|
オーストラリアOP-47デフォルト オーストラリアOP-47 | オーストラリアで使われているキャプション形式 |
CEA-608デフォルト CEA-608 | アメリカで使われているSD(4:3)のキャプション形式 |
CEA-708デフォルト CEA-708 | アメリカで使われているHDTV(16:9)のキャプション形式 |
EBU字幕のデフォルト EBUサブタイトル | 欧州放送連合(EBU)で使用されるサブタイトル形式 |
字幕のデフォルト サブタイトル | ビデオ映像への書き込み及びサイドカーファイルとして書き出し可能なサブタイトル形式(YouTubeはこの形式に対応しています。) |
文字放送のデフォルト テレキスト | テレビ放送のための情報伝達方式 |
キャプションの編集
訂正が必要ない場合は、キャプションの作成で完了になります。
自分の思ったようにならなかった場合、キャプションの結合と分離することができます。
キャプションの結合方法は、テキストを選択してキャプションの結合をクリックするだけです。
結合されると、テキストが1つにまとまりますなります。
テキストが結合されると、タイムラインパネルにあるデュレーションも自動的に結合されます。
キャプションの分割方法は、テキストを選択してキャプションの分割マークをクリックするだけです。
分割されると同じテキストがもう一つ作成されるので、テキストをダブルクリックして編集します。
そのまま分割マークをクリックすると、サブタイトルにあるデュレーションバーは二等分されます。
この場合、音声とテロップは合わなくなる可能性があるので、クリップのデュレーションを編集してください。
または、再生ヘッドを移動させ分割マークをクリックすると、任意の場所でクリップを分割することができます。
音声を聞いてから、再生ヘッドを指定の場所に移動させておきましょう。
キャプションの装飾
キャプションを装飾する場合は、エッセンシャルグラフィックスパネルから編集します。
テキストパネルのキャプション欄からテキストを選択または、タイムラインパネルからクリップを1つ選択してください。
編集が終了すると、プログラムパネルのキャプションに反映されます。
キャプションの編集だけでは、他のすべてのキャプションに装飾が反映されません。
反映させるためには、エッセンシャルグラフィックスのトラックスタイルから編集したキャプションを保存します。
トラックスタイル欄からスタイルを作成を選択する。
新規テキストスタイルウィンドウが表示されたら、名前欄のテキストボックスに文字を入力して、OKボタンをクリックします。
スタイルが保存されると、プロジェクトパネルに表示されます。
これですべてのキャプションに編集した内容が保存されます。
キャプションをエッセンシャルグラフィックス化
キャプションクリップの場合、クリップごとにスタイルを変更できず、エフェクトやトランジションも適用できません。
キャプションの自由度を高めるために、エッセンシャルグラフィックスに変更することをおすすめします。
変更方法
すべてのキャプションクリップをドラッグで選択します。
グラフィックとタイトル(G)タブにあるキャプションをグラフィックにアップグレードを選択します。
テキストパネルのキャプション欄からグラフィック欄にテキストが移動します。
タイムラインパネルに変換されたエッセンシャルグラフィックスがあれば完了です。
以上で、解説を終了します。
まとめ
Premiere Proで使える自動文字起こし機能で簡単に字幕を入れる方法を解説しました。
最後に、今回のおさらいです。
自動文字起こしは、動画編集で多くの時間を費やすキャプション作業を大幅に効率化できます。
声質や環境にもよりますが、認識の精度も高く、生成速度も速いので、これだけでもPremiere Proを使う価値があります。
キャプションをたくさん入れる方は一度使ってみてはどうでしょうか。
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